奄美大島SUPフィッシング遠征
奄美大島でのSUPフィッシングによる釣行記録。
ついにGTゲットなるか?
前回の奄美遠征
前回の奄美遠征(4月)は記事にするほどの内容もなく、もちろんGTのコンタクトは皆無。その他の釣果もなかなかの渋さだった。
ただ大型バラクーダが釣れた時は歓喜を挙げた。
僕たちにとっては十分モンスターと言える1匹だった。
そして、6月下旬。
梅雨が明けていることを願い、飛行機のチケットを取ったが、まだ梅雨は明けない様子。
週間天気予報を毎日チェックし、少しでも天気が好転しないか期待を寄せるが、相変わらず雨マークがずらりと並ぶ。
梅雨が明けるどころか台風5号が発生し梅雨前線が生き生きとしている。
神様はどうしてこうも意地悪なのだろう。
そんな中、僕たちは奄美大島へ向かった。
奄美の天気予報は当てにならない
奄美に着くと青空が広がっていた。
奄美の天気なんか当てにならないのだ。初日は少し風があるものの天気は良好だった。
しかし、台風5号が接近しているのは事実。
今回の遠征の相棒、KJとGoogleマップと海図を見ながら、風向きなどを考慮してポイントを決める。
まずは風裏でカヤック・SUPが出艇できるポイントを探す。
そう、今回はオカッパリではなくKJはカヤック、僕はSUPでGTを狙う。
目星を付けたのは宮古崎の湾内。
外洋は荒れているので、ベイトが湾内に入り込み、それを目当てにGTも湾内に入ってくると考えた。
しかも、ここのポイントを急な駆け上がりになっていた、きっとここにベイトが追い込まれて捕食されるだろうと。
ビールを片手に僕たちは計画を立てた。
ついにGTゲット!?
翌日早朝、ポイントに到着。
雨がパラパラと降っている。
サッと準備をして出艇。
少し時間が経つと天気は急変。
大雨とうねりで一時避難することにした。
今日は諦めようかとも話したが、天気が落ち着くのを待ってみることにした。
1時間で雨は止み、うねりも落ち着いた。
再び船をだす。
僕とKJは各々のポイントに向けてパドルを漕いだ。
それから割とすぐの出来事だった。
遠くからKJが僕を呼んでいる。
声からとても嬉しそうな感情が伝わってくる。
近寄ってみるとGTが釣れたというではないか。
僕は半信半疑でKJのカヤックを見つめる。
カヤックから出てきたのはまぎれもなくGTだった。
まさに昨晩ビール片手に作戦を立てた、あの駆け上がりで釣れたのだ。
いや、これは釣れたのではなく、完全に釣った1匹。KJの完全勝利である。
重さは22ポンド。キロ換算で9.979キロ。
おや?
GTは一般的に10キロ以上の個体を指す。
残念ながらGTではなくMT(ミディアムトレバリー)ではあったが、僕たちにとって大きな進歩であった。
目の前であんな大きな魚を見せつけられた僕は堪らず、翌月の奄美行きの航空券を予約していた。
そして、僕の奄美SUPフィッシング遠征が再び始まる。
奄美大島SUPフィッシング遠征再び
7月中旬。奄美はすっかり梅雨明けし、天気予報は晴れマークがびっしり。よしよし。
GTとの出会いに胸を高鳴らせ空港に向かった。
ハプニング
peachの受付でスーツケースを預ける。
機内持込の荷物の重さも計るので乗せてください。と受付の方。
荷物はバックパックひとつ。バックパックの横にはパックロッドをソフトケースにいれ固定していた。
重量を計ると7.1キロ。
100gオーバーしているので、抜いてポケットに入れてください。相変わらず厳しい。
そして保安検査場へ。
保安検査の人にカバンの中に長物入ってないですか?と聞かれ釣竿が入っていますと応える。
ちょっと長さを測らせてください。あー70センチあるので持ち込みできませんね。
今から預けることもできないので、廃棄でいいですか?
おいおいおい、奄美に釣りに行くのに竿を廃棄されるってどういうこと?
機内持込には制限がある
peachのホームページには釣竿とは書いていないが、持ち込みできない例として大型三脚とある。
持ち込み不可なのであれば受付の時に言ってほしかった。
保安検査場の方に経緯を説明しても、ルールなんでの一点張り。
まあ、機内持込に制限があるのはなんとなく知っていたが、受付で何も言われなかったので行けるだろうと過信した僕が悪い。
仕方なくコインロッカーに預けることにした。
1日400円のコインロッカーに預けるも、行きは関空で帰りは神戸空港だったので取りに行くにも日数がかかってしまいコインロッカー代が馬鹿にならない。
そんなことより、対GT用のロッドが奪われてしまい、ラスボスにひのきのぼうで立ち向かうような装備になってしまった。
そんなこんなで幸先悪い中、奄美大島に到着した。
南部のGTポイント白浜へ
今回は車中泊スタイルでいろんなポイントをめぐる。
いつもお世話になっている、くろうさぎレンタカーにはキャリア付きの軽バンがあるので、今回の遠征にはぴったり。
まずは南部のポイント、白浜へ向かう。
ここはGTやヨコフエダイが釣れるポイント。
一度、遊漁船でも来たことがあるので、その時の記憶を頼りに魚探を見ながらポイントを探す。
と、魚探の電源が入らない。調べてみると配線が切れている。直すにはドライバーが必要だが、持ち合わせがない。
仕方なく魚探なしですることに。
とりあえず地形図を見て、駆け上がりを狙っていく。
出艇して間もなく、沖の方からカヤックが近づいてきた。
少し話をする。今日はシブくて何も釣れていないとのことだった。
別れを告げたあと、すぐにロッドがブチ曲がった。
ファーストフィッシュはアカジンだった。
なんや、釣れるやないの。
しかし、その後はなかなか続かず。
風も強くなり、魚探もないのでなんだかやる気がなくなってしまい、早めに切り上げることに。
奄美の南東に台風のタマゴが発生しているようで、明後日からは天気は荒れ模様。最悪だ。
明日がラストチャンスかもしれない。
爆釣!宇検村ビーチ
翌日に選んだポイントは宇検村のとあるビーチ。
風はあるものの天気は良好。
水深15メートルくらいなら底が見えるくらいの透明度だ。
まずは水深20〜25m付近をVJ-28で攻める。
早速、何かがかかった。
するとドラグがジジジジジーっと鳴り響きフックアウト。
いきなりどえらいモンスターのヒットだった。
これがあるから南国の釣りはたまらない。
再度VJで探るとすぐにヒット。
今度はがっつりフッキング成功。
上がってきたのはアカジン。
沖縄三大高級魚の1匹とされるが、釣りでは結構釣れる。
少し漕いだところに沖磯があるので、様子を見に行ってみる。
ベイトは付いているが、それを捕食するフィッシュイーターはお留守のようだ。
沖磯周りの駆け上がりを狙ってみるとヒット。
チカメキントキという魚で非常に美味しい魚だが、僕が狙っているのはこんな小物ではないのでリリース。
潮の流れも変わり少しずつ沖に流されていく。
風は比較的落ち着いているので、このまま流れにまかせて少し沖にでてみる。
水深は40〜50メートルほどのポイント。
スロージグで探ると早速ヒット。
いいサイズのオジロバラハタだ。
ここから怒涛の爆釣タイムに突入する。
ジグを落とすたびにヒットするのだ。
ダブルヒットが連発。
恐らく魚探にも映らないくらいの小さな根が点在するポイントに上手く流れたのと、魚のスイッチが入ったのが重なったのだろう。
ジグを落とすたびにいろんな魚が釣れる。
最高だ。
ずっと釣りたかったバラフエダイも。かっこいい。
だが、バカでかいモンスターのヒットはなし。
毎回毎回、何かしらヒットするので、魚を外すのめんどうになってきた。
何回か流し直して1時間で30匹くらいは釣ったんじゃないだろうか。
モンスターとの遭遇
そして、ついにその時がやってきた。
着底後、数回しゃくると何かがヒットした。
軽い。またアカハタか何かと思い巻く。
!?
すると急に走り出した。
ビッグモンスターあるあるだ。
最初は本物のエサと思いルアーを食ったが、少し経って違和感を感じる。モンスターは鈍感なのだ。
使用しているタックルはトランスセンデンスのプルクラ62というロッド。
バスを中心としたバーサタイルロッドだがライトジギングにも使いやすいロッドだ。
モンスターがかかったらヤバいんじゃないかという不安もあったがバッド部分はXH並みの硬さなので十分やりとりができそう。
強烈な走りに耐えながら相手の様子を伺う。
横に走るので根魚ではなさそう。
これは時間をかければ取れる。
内心はそう思っていたが、行動に焦りがでてしまった。
ポンピングで少しでも浮かそうとしたところラインブレイク。
最初のヒットの感じからも、おそらくルアーを丸呑みしていて、リーダーが歯に擦れて切れてしまったようだ。
折角のチャンスを逃してしまった。
しかし、流れは完全にきている。
気を取り直してインチクで探ってみることに。
すると一投目からヒット。
ジジジジジっーっ!
まじか。またしてもすごい勢いでラインがでていく。
次こそは時間をかけてとってやる。
そう思った瞬間、ロッドのテンションが抜け軽くなった。
どうやらルアーは付いているようだ。
フッキングがあまかったか、とルアーを見るとフックを繋ぐPE部分から切れていた。
恐らくサメが何かがかかったのだろう。
それからもコンスタントに魚は釣れるが、モンスターがヒットすることはなかった。
台風6号の発生
翌日、台風のタマゴは台風6号に進化していた。
午前中勝負で出艇してみることにした。
今にも雨が降り出しそうな天気だ。
ポイントは名瀬港から渡船で渡してくれる沖磯がある周辺。
この沖磯ではGTをかけたこともあり期待できるポイントだ。
前月の遠征でもこのポイントから出艇して、大物のヒットはなかったものの、短時間で釣果をあげることができた。
まずは沖磯周辺を探ってみる。
磯周りはベイトが溜まりやすいので、それを狙って回遊魚がきているかもしれない。
予想通り、魚探に無数の魚影がうつる。
どうやら回遊しているのはアオチビキのようだ。
表層を回遊しているので、目視で確認できた。
群れの中にルアーを通すがぜんぜん反応しない。
ジグ、ブレード、ミノー、トップ、ワーム、あらゆるルアーを試すが無反応。
まあ、魚だって何も食べなくない時もあるだろう。
次に狙うポイントは少し沖の大きな根。
しかし、やばそうな雨雲が近づいている。ポイントまでは約500mといったところ。
雨だけならいいが、風が強まれば帰れなくなる可能性はある。
でも、この明らかな地形変化。ぜったい魚はついているだろう。
それでも、ここで引き返すのが懸命な判断だ。
しかし、気が付けば僕は無心で沖に向かってパドルを漕いでいた。
ポイントに到着するも、風と潮で上手くジグが落とせず、なかなか着底もしない。
いや、違う。落ちパクだ。
ベールを返して合わせを入れると、グググと強烈な引き。
回遊系の魚がヒットしたようだ。
引きは強いが、ドラグが出るほどではない。
上がってきたのは超絶にうまいやつ。スマガツオ。
やっぱりここのポイントには魚がついていた。
再度ジグを落とすの着底と同時にヒット。
上がってきたのはいいサイズのオジロバラハタ
さてさて、怪しい雨雲がみるみるうちに接近している。
風も少し強くなってきた。
だが、ここで少し粘ればモンスターのヒットもあるかもしれない。
再度ジグを落とす時またしてもヒット。
またしてもオジロバラハタ。ツリタイノハキミジャナイ。
そしてついに雨が降ってきた。
バケツをひっくり返したような雨だ。
だが、まだモンスターは釣っていない。しかし安全が第一。さすがに引き返すことにした。
その後、天気が好転することはなく釣行は終了。
台風6号の接近
翌日、ワンチャン出艇できないか淡い期待をよせるが、台風6号の影響が現れ、海は大荒れ。
しかし、奄美大島は海がなくとも遊べるところはたくさんある。
森で楽しむ奄美
マングローブフィッシング
まずはマングローブで、マングローブジャックを狙って見ることにした。
マングローブ内は風の影響が少なく、穏やかだ。
ど干潮で出艇したので、場所によってはSUPのフィンが川底にスレてしまうくらいの浅さだ。
マングローブの根っこを中心に打っていくが、反応なし。もっと簡単に釣れると思っていたが、結局1時間ほど投げ続けたがヒットすらなかった。
干潮より満潮のほうがいいのだろうか?
増水していなければ雨の中、マングローブで釣りや散策するのも良き。晴天とは違った雰囲気を味わうことができる。
九州最大の滝
その後は九州最大の落差がある滝、タンギョ滝を見に行った。
落差は113メートルあり、その迫力はまさに圧感。
滝を間近にみるにはそれなりに過酷の道を進んで行くため、ちゃんとした装備が必要だ。
滝までの渓流はリュウキュウアユなども生息しているため、ロッドを片手に行ってみるのもおもしろいかもしれない。
マダモ自生地
続いてはマダモ自生地。
マダモとはジャックと豆の木のモデルになった超巨大な豆だ。
さやは1メートルを超えるものもあるそう。
マダモ自生地の入口を入ってすぐに川があり、そこには手長エビなどがいる。
マダモを探しながら手長エビ釣りもおもしろい。
さいごに
今回こそはGTと思ったが、天気にも見放され厳しい釣行となった。
次は9月末。沖磯泊でGTを狙う。
ほんま、そろそろ釣らせてください。
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