サクラマス

おさかな図鑑

サクラマス(Cherry salmon)

【体長】約35〜70cm(最大級ではそれ以上になることもある)

【釣れた場所】北海道瀬棚町、然別湖

【ヒットルアー】スプーン、ミノー、メタルなど

【美味しさ】★★★★★

【市場価格】目安:2,000〜5,000円/kg程度

生態

サクラマスは、サケ科サケ属に分類される魚。日本では北海道や東北地方を中心に分布し、日本海やオホーツク海などで成長した個体が、春から夏にかけて生まれた川へ戻ってくる。

川で生まれたヤマメは、しばらく河川で生活する。その後、海へ下る個体は「スモルト」と呼ばれる銀白色の体に変化し、海へ降りて成長しサクラマスとなる。一方、そのまま川に残って一生を過ごす個体はヤマメのままである。

パーマークが綺麗なヤマメ

海で豊富な餌を食べて大きく成長したサクラマスは、翌年の春から夏ごろに河川へ遡上し、秋に産卵する。サクラマスは基本的に一生に一度産卵し、その後は一生を終える。

特徴

サクラマスの特徴は、銀白色に輝く美しい体と、海で成長したことによる大きな体格。川に残るヤマメは体側に青灰色の楕円形の斑紋「パーマーク」が並ぶが、海へ降りる準備が整うと銀毛化が進み、パーマークは目立たなくなる。

少しスモルト化したヤマメ

また、産卵期が近づくと体色が桜色を帯びることがあり、これが「サクラマス」という名前の由来のひとつとされている。

ヤマメからサクラマスになるまで

サクラマスとヤマメは、別々の魚種ではなく、同じ種の魚。川で生まれた個体が、成長の過程で異なる生活史をたどることで呼び名が変わる。

  1. 川で生まれる
    卵からかえった稚魚は、川で水生昆虫などを食べながら成長する。
  2. 海へ降りる準備をする
    一部の個体は銀毛化し、海水環境に適応できる体へ変化する。この段階の幼魚を「スモルト」と呼ぶ。
  3. 海で大きく成長する
    海へ降りた個体は、豊富な餌を食べながら成長し、川に残った個体よりも大きくなる傾向がある。
  4. 生まれた川へ戻る
    成長した個体は母川へ回帰し、産卵のために川を遡上する。この降海型の成魚がサクラマスと呼ばれる。

一方、海へ降りずに川で一生を過ごす個体がヤマメだ。どちらになるかには遺伝的な性質だけでなく、成長速度や環境条件なども関係している。

つまり、ヤマメが成魚になってから別の魚へ変身するわけではなく、幼魚期に海へ降りる生活史を選んだ個体がサクラマスになるということだ。

また、然別湖など湖で育ってスモルト化する個体も存在する。

食べ方(美味しさ ★★★★★)

サクラマスは、サケ・マス類のなかでも食味のよさで知られる魚。海で成長した個体は脂がのり、身は鮮やかなサーモンピンク色になる。上品な旨味と脂の甘味があり、刺身や寿司、焼き物など幅広い料理に向いている。

塩焼きやムニエルにすると脂の旨味が引き立ち、味噌漬けや西京焼きにしても美味しい。春に水揚げされる個体は「春の味覚」として扱われることもある。

もちろんイクラも最高に美味しい。購入する際はイクラを持っている個体を選びたい。

なお、生食する場合は天然魚に寄生するアニサキスなどに注意が必要。十分な冷凍処理をおすすめする。

コメント