この記事ではフィッシングSUPの選択肢として安定性より、スピード重視のモデルはアリなのか?という疑問について考えていきます。
結論は大いにアリだと思います。
ということで僕が新しいSUPを購入する際に重視した点とレビューをまとめました。
新しいSUPを買う
今使っているSUPは6年前に購入し、ピンホールもめちゃくちゃ空いてるし、そろそろ限界かもしれない。
ピンホールくらいならサクッとリペアすれば、まだまだ使えるけど、劣化もしているだろうし、海上でバーストなんかしたら、たまったもんじゃない。
ということで次はどんなSUPを買おうか悩んでいる。
僕が求めているスペックは以下のとおり。
- 長さ:12.6ft以上
- 横幅:70㎝以下
- 最大気圧:18PSI以上
- フィンボックス:スライド式
- 前後にDリングが付いている
6年間でSUPフィッシングといものを少し理解したつもりです。
僕はカヤックと一緒に行くことが多く、いつも感じることが
スピードが遅い
風に弱い
ということ。
SUPフィッシングにおいて安定感はもちろん大事だが、海上の事故は転覆によるものより、風や潮の流れに勝てず岸に戻れないといった遭難事故の方が圧倒的に多いです。(あるデータではSUP事故の8割以上が帰還不能となっています)
僕も天候が急変して、風に流されて戻れなくなったことが何度かあります。
このことから安定感よりスピードを重視することに。
また、スピードは安全面だけでなく、行動範囲が広がり釣果にも結びつきます。
では、スピードを出すにはどうすればいいのでしょうか?
- SUPの全長を長くする
- 横幅を細くする
が基本的な考えになるかと思います。
①は14ftのSUPを選べばいい話しですが、長くなることで直進性は増すが風の影響を大きく受けることになり、目的地に対して横風が吹くと真っ直ぐ進めなくなる。
これを考慮すると12.6ftが無難な気がしてくる。
②に関しては今乗っているSUPが30インチ(約76センチ)で一般的なツーリングモデル。
僕は今まで一度も転覆したことはなく、安定性は十分と感じています。
基本ベタ凪でキャスティングをするシーンくらいしかSUPに立って釣りをすることはないし、もっと細くしても大丈夫なはず。
なので、横幅が細いSUPを探すことに。
70㎝以下となるとレースタイプになってきます。
そこで候補に上がったのが次の3つ。
いきなり高価なレースタイプを買ってみて失敗するのは嫌なので、Amazonで売っている安価な物で試してみることにしました。
また、格安SUPは使えるのかということも同時に検証してみることに。
スピード重視の格安SUP3選
Beyond Marina 12.6 レース
- 長さ:12.6ft(381㎝)
- 横幅:25インチ(63㎝)
- 最大気圧:20PSI
- 重量:10㎏
Beyond Marinaというアメリカのメーカー。
価格は40,000円ほどと格安SUPの分類に入るが、メーカーのブランドサイトもちゃんとあって情報量が多く安心感がある。
Amazonで販売されている格安SUPのほとんどは中国メーカーでWEBサイトがないため、情報が少なくてどうも信用できない。
スペックをみると、2レイヤーの生地で20PSIまで対応しているので剛性はありそう。
また、今回紹介している3つの中で一番細く体積が小さいが一番重量があることも耐久性につながっていると感じた。軽いのは理想的だがSUPフィッシングにおいては耐久性>軽量性だと思っている。
フィンボックスがネジ式な点と後方にDリングない点、横幅63センチと細すぎる点が気になる。
フィンボックスがスライド式にこだわっていたのは着脱のしやすいからだが、ネジ式もワンタッチで着脱できるオプションパーツがあるのでクリア。
Dリングについても後付けできるのでクリア。
横幅に関しては乗ってみないとわからないということで、結果的にはこちらを購入した。
レビューは記事の後半で。
SEAPLUS 競技用SUPボード 12’6”
- 長さ:12.6ft(381㎝)
- 横幅:26.5インチ(67㎝)
- 最大気圧:15PSI
- 重量:9.6㎏
中国の格安SUPメーカーだが、レビューは良さそうで格安SUPの中でも人気がある。
値段も3万円ちょいと手が出しやすい。
最大気圧が15PSIという点が気になるところだが、Dリングも前後に付いていて横幅もちょうどいい感じ。
フィンボックスもスライド式なのでこれに決めた!と早速ポチった。
翌日届いて開封してみるとフィンボックスがネジ式だった…
Amazonの商品ページの写真ではスライド式だったのに…ということで返品することに。
ぱっとみた作りは接着の不良等もなさそうで商品的にはぜんぜんアリだと思った。
ただ15PSIでフィンボックスがネジ式なのであればBeyond Marinaの方がいいのでは?という結論に至った。
アクアマリーナ RACE レース BT-21RA01
- 長さ:12.6ft(381㎝)
- 横幅:27インチ(69㎝)
- 最大気圧:18PSI
- 重量:10.2㎏
こちらも中国メーカー。ヨーロッパをメインに世界60ヶ国以上で販売されている。自社工場を所有し、日本にも代理店があるので安心感がある。
格安の分類には入らないがちゃんとしたSUPメーカーとしては、かなりお手頃な価格で85,000円ほど。
2レイヤーの生地で部分的に熱圧着を採用することで耐久性を高めている。
Dリングが後方にないものの、フィンボックスはスライド式で、ほぼ僕が求めていたSUPに近いスペック。
ただ、横幅が細いSUPが本当に使えるのか?という疑問があるため価格面で今回は購入を見送ることにした。
横幅が細いSUPは使えるのか?
結果的に横幅63㎝という1番細いSUPを購入することに。
SUPフィッシングにおいて安定性とスピードのどちらが必要か検証していきたいと思います。
- スピードがでる(標準速度:4~5.5km/h)
- 軽いので持ち運びがラク
- 体積が小さくなったので空気を入れるのがラク
- 表面積が小さいので物を置くスペースが減った
- 横波がちょっと怖い
ざっくりとしたレースSUPの良い点・悪い点です。
以前使っていたSUPは12.6ftの横幅76㎝でツーリング向けのモデルでした。標準速度は3~4.5km/hといった感覚でレースSUPにして+1km/hは上がった感じがします。ちょっと気合を入れて漕げば7km/hも普通に出せます。
そして一番気になっていた乗り心地ですが、やはり以前のSUPと比べると安定感は下がります。「釣りに向かないの?」と聞かれるとそうではないと思います。多少の慣れは必要かもしれませんが、よほどの波がある状態や、無理な体勢を取らない限り転覆することはないと思います。
パドリングする際が一番揺れるので、横波に対して垂直に進みたいときはちょっと気を使いますが、これも経験がカバーしてくれるはず。
レースSUPも釣りにぜんぜん使えると思いました。スピードが上がることにより行動範囲も広がり距離を漕ぐのもかなりラクになったのも事実です。
Beyond Marina 12.6 レースのレビュー
今のところ10万円以上する大手メーカーのSUPにも十分通用するSUPだと思っています。
スペックは申し分なく、接着も丁寧。
20PSIまで対応なので板のたわみも少なくハードボードに近い感覚です。この価格帯で20SPIまで対応しているSUPは少なく、剛性を保てている自信でもあると思います。
以前は13.5kgと重いSUPを使っていたので3kg減のよって持ち運びがめっちゃラクになりました。あとセンターより少し上に2つのハンドルが付いていて、これがあることによりSUPをフラットにしたまま両手で持ち運ぶことができて便利。
後方にもDリングを追加することでフラッグも付けれるようにしたので、気になっていた点もカバーでき問題なし。
耐久性などについては、これから使用していって情報を更新できればと思います。
とりあえず今のところは、この価格でも問題ない!というのが結論です。
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